北海道に来る外国人観光客は、韓国・台湾・中国が中心です。入口は新千歳空港が強く、宿泊は札幌に大きく集まります。予算は2025年の観光・レジャー目的で、北海道訪問者1人あたり約14.6万円です。
最終更新: 2026年6月3日
この記事では、北海道に来る外国人観光客について、どこの国から何人来ているのか、何を目的に来るのか、いくら使うのか、どこから入り、どこに泊まり、何で移動するのかを整理します。
北海道の外国人旅行は韓国・台湾・中国が中心
北海道庁の令和6年度調査では、訪日外国人来道者数は282万7,000人でした。前年度より20.7%増えています。
| 国・地域 | 来道者数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 韓国 | 839,500人 | 29.7% |
| 台湾 | 604,800人 | 21.4% |
| 中国 | 460,300人 | 16.3% |
| 香港 | 175,500人 | 6.2% |
| アメリカ | 136,800人 | 4.8% |
| タイ | 121,500人 | 4.3% |
| オーストラリア | 92,300人 | 3.3% |
| 合計 | 2,827,000人 | 100.0% |
韓国・台湾・中国だけで全体の67.4%です。アジア全体では240万2,500人で、全体の85.0%を占めます。
目的はほぼ観光・レジャー
観光庁の2025年インバウンド消費動向調査では、北海道訪問者の主な来訪目的は観光・レジャーが93.3%でした。
| 主な目的 | 構成比 |
|---|---|
| 観光・レジャー | 93.3% |
| 親族・知人訪問 | 1.9% |
| その他ビジネス | 1.1% |
| 留学 | 0.7% |
| 国際会議 | 0.6% |
北海道はビジネス目的より、観光目的で見たほうが実態に近いです。雪、温泉、食、自然、買い物をまとめて楽しむ旅です。
平均予算は1人約15万円
観光庁の2025年都道府県別集計では、北海道訪問者の消費単価は全目的で14.99万円、観光・レジャー目的で14.59万円でした。
| 区分 | 訪問者数 | 1人あたり消費単価 | 旅行消費額 |
|---|---|---|---|
| 全目的 | 300.9万人 | 14.99万円 | 4,511.5億円 |
| 観光・レジャー目的 | 280.6万人 | 14.59万円 | 4,094.3億円 |
観光・レジャー目的の内訳は、宿泊費が約5.0万円、買物代が約3.7万円、飲食費が約3.2万円です。
| 費目 | 1人あたり |
|---|---|
| 宿泊費 | 5.03万円 |
| 買物代 | 3.69万円 |
| 飲食費 | 3.19万円 |
| 団体・パック参加費 | 1.79万円 |
| 娯楽等サービス費 | 0.62万円 |
| 交通費 | 0.26万円 |
ここでの交通費は都道府県別集計上の扱いです。北海道までの航空券やパッケージ費用の含まれ方で見え方が変わります。
入口は新千歳空港が7割
2025年の観光庁調査では、北海道訪問者の入国空港・海港は新千歳空港が72.6%でした。次に成田、羽田が続きます。
| 入国空港・海港 | 構成比 |
|---|---|
| 新千歳空港 | 72.6% |
| 成田国際空港 | 9.9% |
| 東京国際空港(羽田空港) | 9.5% |
| 関西国際空港 | 3.2% |
| 函館空港 | 2.5% |
つまり、北海道に直接入る人が多いです。ただし、東京や関西から国内移動で北海道に入る人もいます。
宿泊は札幌、函館、ニセコ方面に集まる
令和6年度の外国人宿泊者数を市町村別の延べ人泊で見ると、札幌市が圧倒的です。次に函館市、倶知安町、登別市、小樽市が続きます。
| 市町村 | 外国人宿泊客延数 |
|---|---|
| 札幌市 | 3,830,879人泊 |
| 函館市 | 706,127人泊 |
| 倶知安町 | 633,435人泊 |
| 登別市 | 422,671人泊 |
| 小樽市 | 369,448人泊 |
| 洞爺湖町 | 318,505人泊 |
| 富良野市 | 313,211人泊 |
| 旭川市 | 313,060人泊 |
| 占冠村 | 284,596人泊 |
| ニセコ町 | 203,245人泊 |
国別に見ると、少し色が変わります。
韓国・中国・台湾は札幌が強いです。台湾と中国は函館、登別、洞爺湖にも厚みがあります。アメリカは札幌と倶知安町が強く、オーストラリアは倶知安町が札幌を上回ります。
データから見える主な動線
数字から見ると、北海道旅行の主な動線はこの4つです。
- 新千歳空港 → 札幌 → 小樽
- 新千歳空港 → 札幌 → 登別・洞爺湖
- 新千歳空港 → 札幌 → 旭川・富良野・美瑛
- 新千歳空港 → 札幌 → 倶知安・ニセコ・留寿都
函館は、函館空港から直接入る人だけでなく、札幌・道央から道南へ動く旅行者も見込めます。
冬はニセコ方面が強くなります。特にオーストラリア、アメリカ、香港はスキー・長期滞在と相性がいい市場です。
平均滞在は北海道訪問で約5泊
観光庁の2025年調査では、観光・レジャー目的で北海道を訪問した人の平均泊数は4.97泊でした。新千歳空港から入国した北海道訪問者でも4.89泊です。
北海道庁の令和6年度宿泊統計では、外国人宿泊客延数は892万5千人泊でした。国・地域別では台湾が184万7千人泊で最も多く、中国、韓国が続きます。
人数では韓国が1位です。宿泊延数では台湾が1位です。ここが面白いところです。韓国は短めに多く来る。台湾は泊数が厚い。欧米豪は人数は少ないが、ニセコ方面や長期滞在で存在感が出ます。
移動手段はバス、レンタカー、鉄道で考える
北海道観光機構の公開ページでは、外国人観光客の「入国手続きした空港」「北海道までの交通手段」「道内で利用した移動手段」「道内訪問地」「道内宿泊日数」などの項目があります。ただし詳細データの閲覧は会員限定です。
公開資料で見える範囲では、北海道訪問者の入口は新千歳空港が中心です。道内移動は、札幌・小樽・函館のような都市部は鉄道やバスで組みやすいです。登別、洞爺湖、富良野、美瑛、ニセコ方面は、バス、レンタカー、鉄道を組み合わせる形になります。
北海道開発局の2025年度発表論文では、訪日外国人の日本国内移動は全国では鉄道が多い一方、北海道ではバスが最も多く、次いでレンタカーが鉄道とほぼ同数とされています。
記事や事業で見るなら、移動手段は次のように分けると使いやすいです。
| 旅行者タイプ | 主な移動 | 行きやすい場所 |
|---|---|---|
| 初めての北海道 | 空港連絡、JR、都市間バス | 札幌、小樽、函館、登別 |
| 雪・スキー目的 | 空港送迎バス、レンタカー | ニセコ、倶知安、留寿都、占冠 |
| 自然・写真目的 | レンタカー、観光バス | 富良野、美瑛、旭川、道東 |
| 短期リピーター | JR、バス、タクシー | 札幌、小樽、温泉地 |
北海道インバウンドで見るべき打ち手
北海道の外国人観光客は、ただ人数が増えているだけではありません。国ごとに泊まる場所と使い方が違います。
韓国向けなら、短期で札幌・小樽・登別を回れる情報が合います。台湾向けなら、函館、温泉、季節の景色を含めた2泊以上の導線が合います。中国向けは回復途中なので、札幌、函館、買い物、家族旅行の情報が効きます。オーストラリアとアメリカ向けは、ニセコ、倶知安、長期滞在、レンタカー、冬の移動不安を先に解くのが大事です。
ブログで狙うなら、国別に記事を分けるのがよさそうです。
- 韓国人観光客は北海道でどこに泊まるのか
- 台湾人観光客が北海道で長く滞在する理由
- オーストラリア人がニセコ・倶知安に集まる理由
- 新千歳空港から外国人観光客はどこへ動くのか
- 北海道インバウンドの予算は宿泊・買物・飲食でどう分かれるか