Pellicule/不可思議wonderboy|歌詞が「ぐっとくる」理由を言葉で残す

Pellicule/不可思議wonderboy|歌詞が「ぐっとくる」理由を言葉で残す

Pellicule/不可思議wonderboy|歌詞が「ぐっとくる」理由を言葉で残す

不可思議wonderboyの「Pellicule」は、歌詞がぐっとくる。
それは、励ましてくれるからじゃない。うまく整理できない感情を、そのままの形で置いていくからだ。
聴き終わったあとに気持ちが軽くなるわけじゃないのに、なぜか何度も戻ってしまう。


Pellicule(フィルム)が示しているもの

「Pellicule」はフランス語でフィルムを意味する言葉だ。
フィルムって、きれいに編集された“作品”というより、残ってしまった“記録”に近い。
この曲も同じで、人生を物語としてまとめない。断片のまま残す。


歌詞が刺さるのは、言葉が生活に近いから

不可思議wonderboyの歌詞は、特別な場所から語っていない。
部屋の空気、街の温度、人との距離感が、そのまま言葉に入っている。
かっこよく言い切らないのに、感情だけが正確に届く。だからぐっとくる。


「回想」じゃなく「再生」になってしまう曲

この曲の怖さは、思い出として片付かないところだ。
回想じゃなくて、勝手に再生されてしまう感じがある。
忘れたいのに残っている記憶や、言えなかった言葉が、急に再生ボタンを押してくる。
Pelliculeはその現象を、否定せずに肯定もしないまま描いている。


早くいなくなってしまったことが残念だ

そして、やっぱり思う。
不可思議wonderboyが早く亡くなってしまったことは、ただ残念だ。
もっと作品が聴きたかった、という以上に、“これから先に更新されるはずだった言葉”が途切れた感覚が残る。
それでも彼の言葉は、今もこっちの生活の中で勝手に鳴る。


Pelliculeは「救う歌」じゃなく「残る歌」だった

Pelliculeは、過去を救ってくれる曲ではない。
でも、救えないままの過去を、ちゃんと残す曲だ。
きっとそれが、この歌詞がぐっとくる理由なんだと思う。

歌詞

久しぶり どうしたんだよヒゲなんか生やして

肌の色も真っ黒だし ヒッピーみたいじゃんか

随分と遠くまで行ってきたらしいじゃん

なにか掴んだかよ とりあえずは飲もうぜ

みんなお前のこと何気に 心配してんだ

みんなっつーとそう いつもの面子のことなんだけど

今日はちょっと忙しくて 来れないみたいなんだ

だから えっと そーだな

二人だけで話そう

それにしても皆いつの間にかいなくなるよな

だから別にそれがどうってわけでもないんだけど

最後に挨拶ぐらいしてって欲しいっていうか

まあ別にそんな事どうでもいいんだけどさ

そういえば昔さ いつだったっけ覚えてる?

流星群が来るからって 校庭に集まって

寝そべって 夜空を眺めてたんだけど

時間だけが流れて 星なんか流れないの

ああ今俺もしかして うまいこと言ったかなー

寒かったなー あれもう二度とやりたくないけど

次の流星群っていつ来るんだろうね

まあ別にそんなことどうでもいいんだけどさ

そうやって俺達はいつまでも待ってた

来わしないとわかってながら いつまでも待ってた

俺たちの知る限り 時間って奴は止まったり戻ったりはしない

ただ前に進むだけだ

だから今日は戻らない日々を思い出して笑おう

今日だけ今日だけは思い出して笑おう

こういうのってあんまりカッコよくは無いけど

初めから俺たちはカッコよくなんて無いしな

俺たちっていつかさあ 結婚とかすんのかなあ

子供とかできてさあ 庭付き一戸建てとかを

ローン組んで買ったら 出来た気になるかなあ

ってこの話前にも聞いた気がするわ すまんね

とりあえず今んとこは彼女とかもいないし

まったくお金も無いから 可能性はゼロだね

そういえばお前んとこのあの彼女どうしてんの

たまに俺に貸してよって これも前に言ったか

冗談はいいとして 同窓会どうする?

行かないよなー行ったって話すこともないしな

大体どんな顔して行きゃいいって言うんだよ

自慢できることなんて一つだってないのに

あの頃ってなんにでもなれる気がしてたよなあ

いや実際 頑張ればなんにでもなれたか

でもこうやって色んな事が終わってくんだもんな

っていや始まってすらいないか

そうやって俺たちはいつまでも待ってた

きたるべき何かが 来ると信じ待ってた

グラスの中の氷はとっくに溶けて無くなって

俺たち以外にもう人は 誰もいなくなってた

だから今日はありもしない未来について語ろう

今日だけ 今日だけは 思い描いて語ろう

こういうのってあんまりカッコよくはないけど

大丈夫 俺たちの事なんか誰も見ちゃいないよ

待ってた 俺たちはいつまでも待ってた

来わしないとわかってながらいつまでも待ってた

俺たちの知る限り 時間って奴は止ったり戻ったりはしない

ただ前に進むだけだから 今日は戻らない日々を思い出して笑おう

今日だけ 今日だけは思い出して笑おう

こういうのってあんまりカッコよくはないけど

初めから俺たちはカッコよくなんてないしな

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