地政学名言集を読んでみたい

投稿日と更新日

地政学とは、地理的な要素が国際関係や政治に与える影響を研究する学問です。この名言集には、地政学や国際政治に関連するさまざまな主張や考え方がまとめられています。

1-5の名言は国際関係の現実主義に基づいています。つまり、国際関係は善悪の判断ではなく、各国がどれだけ利益を得られるか、または損をしないかに基づいています。敵対する国でも、利益に基づいて平和な関係を築くことは可能とされています。

6-8の名言は戦略と資源に焦点を当てています。例えば、陸軍大国と海軍大国は一つの国が同時に成り得ないと言っています。これは、資源と注意力が限られているため、どちらか一方に集中する必要があるという点を指摘しています。

9-12の名言は、外交政策や国際関係での利己的な考え方を強調しています。自国の利益を最優先し、必要な手段を選ばない考え方が示されています。

13-17の名言は多国間の関係、科学技術の影響、そして戦略的警戒心について触れています。多国間の関係では、2国間だけでなく複数の国との関係性も考慮する必要があります。科学技術の進歩は、国際関係に新たな次元をもたらすとされています。

引用されたキッシンジャー、マキャベリ、チャーチル、ニーチェの言葉も、国際関係におけるリアリズムと懐疑主義を象徴しています。特にニーチェの言葉は、力を行使する際の倫理的問題について警告しています。

総じて、この名言集は国際関係と地政学における現実主義的かつ懐疑的な視点を強調しています。それは、常に自国の利益を優先し、他国との関係はその利益によって変わるという考え方を基本としています。但し、このような考え方が倫理的な問題や長期的な危機を引き起こす可能性もあると、一部の名言は警告しています。

【地政学名言集】

一、隣接する国は互いに敵対する。
二、敵の敵は戦術的な味方である。
三、敵対していても、平和な関係を作ることはできる。
四、国際関係は、善悪でなく損得で考える。
五、国際関係は利用できるか、利用されていないかで考える。
六、「優れた陸軍大国が同時に海軍大国を兼ねることはできない(その逆も然り)」
七、国際政治を損得で見る。善悪を持ちこまない。
八、外国を利用できるか考える。
九、日本が利用されているのではないか疑う。
十、目的は自国の生存と発展だけ
十一、手段は選ばない
十二、損得だけを考える。道義は擬装である。
十三、国際関係を2国間だけでなく,多国間的に考える。
十四、油断しない
十五、友好,理解を真に受けない
十六、徹底的に人が悪い考えに立つ
十七、科学技術の発達を考慮する

「国家に真の友人はいない」 キッシンジャー
「隣国を援助する国は滅びる」  マキャべリ
「我が国以外は全て仮想敵国である」チャーチル
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。
長く深淵を覗く者を、深淵もまた等しく見返す」 フリードリヒ・ニーチェ(1844〜1900)

地政学名言集

2010-07-21

地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))
地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))
posted with amazlet at 12.07.06
曽村 保信
中央公論社
売り上げランキング: 3640

心で見なくちゃ、
ものごとは
よく見えないってことさ。
かんじんなことは、

目に見えないんだよ。

– サン=テグジュペリ『星の王子さま』より

Search

🐸カエル🐸