組織と信頼

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山岸俊男さん(『安心社会』や『信頼』という概念に関して、経済学的視点からの批判がある[5]。)の説明によれば、「安心」と「信頼」は不確実性に対する異なる対応を示しています。それぞれの概念が組織の運営にどのように影響を与えるかを考えると、確かにそれぞれ異なる視点や戦略が必要になるでしょう。

「安心」を目指す組織では、不確実性を排除し、一貫性と予測可能性を重視します。これは、プロセスの標準化、ルールの明確化、そして予期せぬ変化を最小限に抑えることを意味します。このような組織では、一貫性と予測可能性が高まることで、メンバーは安心感を得ることができます。

一方、「信頼」を組織の軸にする場合、不確実性を受け入れ、それに対応する能力を育てることが重要になります。これは、組織のメンバーが予期せぬ状況に遭遇したときでも、適切に対応できるようにすることを意味します。このような組織では、信頼はメンバー間の相互作用における基本的な価値となります。

信頼を組織の軸にする場合、哲学や覚悟が求められるというのは、信頼は単にルールやプロセスに依存するものではなく、組織の文化、価値観、そしてメンバーの行動と態度に深く根ざしているからです。信頼を築くためには、組織全体が共有する価値観や行動規範を明確にし、それを実践する覚悟が必要になります。また、信頼は時間をかけて築かれるものであり、一度失われると回復するのが難しいため、組織のメンバーは信頼を維持するための責任を持つ必要があります。

したがって、安心と信頼はそれぞれ異なる組織戦略を必要とし、それぞれの戦略は組織の目標、文化、そして状況によって適切に選択されるべきです。

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ものごとは
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かんじんなことは、

目に見えないんだよ。

– サン=テグジュペリ『星の王子さま』より

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