「会議で何を話しているのか、途中からわからなくなる」
「議論が発散して、結局何も決まらない」
こうした問題に直面したことはありませんか?
多くの原因は、「現象」と「課題」が混同されていることにあります。
この2つを分けて考えるだけで、論点(Issue)がクリアになり、会議の質が劇的に向上します。
Step1:まず「現象」を捉える 〜何が起きているのか?
「現象」とは、目の前で起きている“事実”や“状態”そのものです。
主観を交えず、数字や行動、出来事を淡々と観察する視点が重要です。
例:
- ECサイトのコンバージョン率が今月は0.8%になっている(先月は1.2%)
- 問い合わせ件数が前月比で30%減少している
- 社内での承認フローに3営業日以上かかっている
✅ ここで重要なのは、評価や解釈を入れないこと。あくまで事実ベースであること。
Step2:「課題」を言語化する 〜なぜそれが問題なのか?
「課題」とは、現象がもたらす影響や、理想とのギャップです。
つまり、“放置すると困る理由”を明確にすることが課題定義です。
例:
- CVRが下がった → 今後の広告効率が悪化し、CPAが跳ね上がる恐れ
- 問い合わせ数が減少 → 売上見込みが減り、翌月の収益計画に影響する
- 承認フローが長い → リリース遅延が起こり、競合に後れを取る
✅ 現象を放置した場合の「リスク」「損失」「非効率」を明文化することがコツ。
Step3:「Issue(論点)」を設計する 〜何を決めるべきか?
Issueとは、会議や議論で時間をかけて解くべき“問い”です。
現象 → 課題と順序立てて考えることで、ようやく「何を考えるべきか」が見えてきます。
例:
- CVR改善のために最優先で取り組むべきは、広告クリエイティブか、LP改善か?
- 問い合わせ減少の原因は、検索流入減か、それとも競合流出か?
- 承認フロー短縮に向け、ボトルネックは誰のプロセスにあるのか?
✅ Issueが曖昧だと、会議が雑談になり、意思決定ができません。
実務での応用:あるべき姿(To Be)を明記する習慣
以前、私が働いていた会社では、「To Be(あるべき姿)」→「As Is(現状)」→「Issue(論点)」という構造が徹底されていました。議事録もこのフォーマットです。
例:
- To Be:月間1,000件のリード獲得
- As Is:今月は700件(前年比-30%)
- Gap/課題:300件の差 → 今の広告施策が機能していない可能性
- Issue:現行の広告媒体のどこがボトルネックで、何を改善すべきか?
この設計があれば、会議は迷いません。論点に沿って、「何を決めるか」だけに集中できます。
よくある失敗パターン:現象と課題がごちゃ混ぜ
例:
×「最近問い合わせが減ってきて、ちょっと困ってます」
→ これでは現象も曖昧、課題も不明、論点もない。
◯「先月と比較して問い合わせが30%減少。これにより今月の売上見込みに対して約50万円のギャップが見込まれる。広告運用とLP改善、どちらを先に着手すべきかが今回の論点です。」
→ このように構造的に整理することで、議論の精度が一気に上がります。
まとめ:現象→課題→Issueの順に構造化せよ
- 現象:起きている事実・数値・状態
- 課題:なぜそれが問題か。放置するとどうなるか。
- Issue:この場で話すべき論点は何か?
この三段構成で考える習慣を持つだけで、
「議論がズレて時間だけが過ぎる」
「結局何も決まらない会議」
から脱却できます。