OpenAI DevelopersのX投稿に、GPT-6 SolとLunaの価格表と性能比較の図が並んでいた。数字が多いので、何が変わったのかを図を見ながら整理したい。
2026年9月22日のOpenAIの発表も確認すると、要点は二つある。GPT-6 SolとLunaは前世代より仕事の質を上げつつ、APIのトークン単価を大きく下げた。ただし、API料金が下がったことと、ChatGPTやCodexの月額料金が半額になったことは別の話だ。
この記事では、投稿に添付された3枚の図を引用する。価格表はAPIの単価、残りの2枚は特定のテストでの点数とタスク費用を示す。どれも、普段の作業にかかる時間を直接示したものではない。
まず、SolとLunaは何を任せるモデル?
Solは、複数の条件を見比べて判断したり、長いコード修正をまとめたりする仕事に向く。Lunaは、分類、要約、抽出、短いコード変更など、回数の多い仕事を軽く回したいときに候補になる。これは「安いモデルなら何でも十分」という意味ではない。出力の誤りを直す時間まで含め、仕事ごとに選びたい。
OpenAIは、GPT-6 Solについて事実性とコーディングの改善を報告し、GPT-6 Lunaも前世代より業務タスクやコードの評価で改善したとしている。たとえば同社のAutomationBenchでは、Lunaの高い推論設定が前世代より5.4ポイント高く、タスク当たりの費用は58%低い。ただし、これは同社が示した特定の評価条件であり、どんな仕事でも58%安く完了するという数字ではない。評価条件と結果
API料金はどれくらい安くなった?
公式発表の標準API料金は、100万トークン当たり次のとおり。ここでいう入力はAIへ渡す文章や資料、出力はAIが返す文章やコードだ。
- Sol:入力 $4 → $2、出力 $20 → $10
- Luna:入力 $0.20 → $0.10、出力 $1.20 → $0.50
Solは入力も出力も50%引き。Lunaは入力が50%引き、出力は約58%引きだ。発表文は全体を「50%安い」と表現しているが、Lunaの出力だけを計算すると少し差がある。比較対象はGPT-5.6のプロモーション価格で、GPT-5.6の当初価格ではない。OpenAIの発表・料金表

OpenAI Developersの投稿に添付されたAPI価格表。単位は100万トークンあたり。元の投稿
同じ入力10万・出力2万トークンで比べると、次の金額になる。

棒の長さは各モデルの旧料金を100%として比較。SolとLunaの絶対額を同じ尺度で示したものではありません。
これはキャッシュ、ツール料金、長文コンテキストの追加料金を入れない単純なAPI料金の試算。SolとLunaのどちらが正解かは、この金額だけでは決まらない。作業をやり直す回数も費用だからだ。
2枚の性能比較図は「点数と費用」を読む
価格表の次にあるのが、長いコード修正を評価するDeepSWEの図だ。横軸がタスクあたりの費用、縦軸が点数。左上に近いほど、少ない費用で高い点数を出していることになる。OpenAIの発表では、GPT-6 Solのスコアは68.8%、Lunaは66.6%。SolはClaude Fable 5の69.9%に近い点数を、約80%低いタスク費用で出したと説明している。ただし、測定環境や推論設定を揃えずに、普段の作業でも同じ差になるとは言えない。

DeepSWEの比較図。点数とタスク費用の関係を見る図で、作業の経過時間を示すものではない。元の投稿
もう1枚は、アプリをまたぐ業務フローを評価するAutomationBench。こちらも横軸は費用、縦軸は点数だ。OpenAI Developersは、GPT-6 Solが比較対象のClaude Fable 5.1より高い点数を、報告されたタスク費用では88%低く達成したと説明する。比較対象には別モデルへのフォールバックが含まれ、これもOpenAIが示した条件での結果だ。

AutomationBenchの比較図。テスト条件での費用対効果を示し、すべての業務の成功率を保証するものではない。元の投稿
この2枚を眺めて思うのは、安いモデルを選ぶだけでなく、仕事が終わるまでの費用を測りたいということだ。自分の作業では、同じ依頼をSolとLunaに渡し、完成までの時間、修正回数、最終的な費用を比べてみたい。
CodexやChatGPTで使うときは?
OpenAIによれば、GPT-6 SolとLunaはChatGPT WorkとCodexでPlus、Pro、Business、Enterprise、Edu向けに提供される。FreeとGoではデスクトップアプリからLunaを利用できる。APIのモデルIDはgpt-6-solとgpt-6-luna。公開時点では通常のChatにはまだ提供されていないと説明している。提供範囲
ここで示したドル建ての表はAPIの従量料金だ。CodexやChatGPTの定額プランを契約している人に「月額が半額になる」とは言えない。実際の利用枠やクレジット消費は、使うプランと画面の表示を確認したい。
自分なら、最初は一つの作業を両方で試す。分類や短い修正はLunaで始める。要件が曖昧で、複数ファイルをまたいで設計や検証が必要ならSolを使う。見た目だけで成功を判断せず、同じ課題で「一度で通るか」「直しに何分かかるか」を比べる。安くなった分で試行回数を増やせることが、今回いちばん実用的な変化だと思う。
出典:OpenAI「Introducing GPT-6 Sol and Luna」(2026年9月22日発表)、OpenAI DevelopersのX投稿とスレッド(9月23日投稿)。図版はOpenAI Developersの投稿から引用。料金と提供範囲は変更される可能性があります。






