Home Runsの投手モーションは、一度に全部を直さず、3つの周回に分けて調整しました。胸の回転、投球後の手、後ろ足です。小さく直して、そのたびに同じ監査を回す方法です。
今回変えた3つ
1周目は、前足が着く時刻まで胸の回転を残しました。2周目は、投球後の手が身体の前を横切って下降する流れを作りました。3周目は、後ろ足首が上がる高さと、地面へ戻る時刻を整えました。
これは見た目だけの調整ではありません。投球開始、リリース、フォロースルーが同じ時間軸に並ぶよう、モデル内のイベントとして扱っています。
うまくいかなかったこと
最初から、思った通りには進みませんでした。
画面上の位置を合わせるための補正値と、3Dの身体そのものを動かす値が途中で混ざりました。画面では近づいて見えても、骨盤や足まで一緒に動いてしまい、支持足が滑る。そこを別の関節の数値で戻そうとして、さらに分かりにくくなる、という状態です。
もう一つの失敗は、1フレームの見た目や誤差を良くすることを優先しすぎたことです。あるフレームだけは合っても、前後のフレームで急に動いたり、投球後の足の流れが不自然になったりする。モーションは一枚のポーズではなく、時間のつながりとして見る必要がありました。
実写から読み取った2Dの点や、AIで作った別角度の画像も、そのまま正解にはできません。参考にはなるけれど、実写そのもの、測った点、3Dで再構成した候補は分けて扱う必要があります。

うまくいったこと
一方で、作業を小さく分けたことで前に進めるようになりました。
- 胸の回転、投球後の手、後ろ足を一度に直さず、3周に分けた
- 変更のたびに同じテストとブラウザ操作を通し、数字だけで採用しなかった
- カメラ、Root、骨盤、手足を同じ補正値で動かさず、画面合わせと身体の動きを分けて考えた
- PC、375px、320pxで投球・スイング・休憩と再開を確認した
特に大きかったのは、「数字が小さいから成功」としなかったことです。数字は目標軌道に対する検査結果であって、実写との一致や本人の再現を証明するものではない。そこを分けて書けたことで、次に何を確認すべきかが見えました。
数字で確認したこと
最終的に45件のテストを通しました。指定した手首位置への最大誤差は1mm未満、足首は最大6.78mm、5msごとの最大関節移動は3.54cmでした。1球のローカル確認では、投球1.000秒、入力2.200秒、接触2.360秒、打球音2.710秒、終了6.000秒になりました。
ただし、この数字はモデルの目標軌道とゲーム内時間に対する値です。大谷翔平選手本人の計測値でも、動画との一致率でもありません。数字が出たから本人を再現できた、とは書かないようにしています。
公開版で残した範囲
公開版では投球、スイング、休憩・再開をPCと375px・320pxで確認しました。音の聴感、実機性能、指とバットの細かな接触はまだ別の確認項目です。完成度を上げるには、できたことと残ったことを分けておく必要があります。






