ゲームを作りたいと思ったとき、最初に止まるのはプログラムではなく、素材探しだったりする。
キャラクター、背景、家具、植物、動物。作りたいものに必要な3Dモデルを全部自作するのは大変だ。
そんなときに見つけたのが、Open Source 3D Assetsだった。
ゲームメーカーズの記事によると、2026年2月11日に公開されたこのサイトでは、記事執筆時点で約1,000種類のGLBモデルが提供されている。CC0のモデルなら、商用・非商用を問わず利用や改変ができる。
ただ、配布サイトを見つけただけでは、まだ制作には入れない。
実際にブラウザへ読み込み、ライセンスと出どころを確認しながら使えるかを試した。今回は、MomusParkのモデルを3点使って、小さな3Dビューアを作った。
Open Source 3D Assetsは、素材の一覧表だった
最初は、3Dモデルをダウンロードできるギャラリーだと思っていた。
しかしGitHubのレジストリを見ると、もう少し開発者向けに整理されている。
- コレクション一覧を
projects.jsonで管理 - コレクションごとのアセット情報をJSONで管理
- モデルの直接ダウンロードURLを持つ
- プレビュー画像、形式、ライセンス、メタデータを持つ
- 各モデルのカテゴリや用途を確認できる
つまり、画面を見て一つずつダウンロードするだけではない。
JSONを読み込めば、自分のゲーム制作ツールや素材ブラウザへ組み込める。公式GitHubも、ゲーム、VR、メタバース向けのAPIフレンドリーなレジストリとして説明している。
サイトには、モデルを探すギャラリー、一括ダウンロード用のファインダー、GLBをアップロードして情報を見るインスペクターも用意されている。
公開時点ではベータ版で、一般ユーザーからのアセット投稿も受け付けている。レジストリのソースコードはMITライセンスで公開されているため、素材を使う人だけでなく、アセットを集める仕組みを作りたい人にも参考になる。

「無料」だけではなく、ライセンスを見る
ここは注意が必要だ。
レジストリ自体のライセンスと、そこに登録されている個別アセットのライセンスは別に確認する。
公式GitHubでは、projects.jsonにコレクションごとのライセンスが書かれている。CC0のコレクションもあれば、将来的にはCC-BYなどのアセットも扱う方針だ。
今回使ったMomusParkは、レジストリ上でCC0と確認できた。

そこで、次の3点だけをローカルへ置いた。
Bench_01_Art.glb:公園のベンチButterfly.glb:蝶DeerArmature.glb:鹿
CC0だから表示のたびにクレジットを要求されるわけではない。それでも、制作者、コレクション、原典URL、ライセンスを自分のプロジェクトに記録しておくと、後から素材を差し替えるときに迷いにくい。
まず作ったもの:CC0モデルを回して見るビューア
作ったのは、ゲームそのものではなく、素材を試すための小さなビューアだ。
今回のローカル実験ファイル tools/os3a-viewer/index.html では、次のことができる。
- ベンチ、蝶、鹿を切り替える
- GLBをブラウザで表示する
- ドラッグやピンチでモデルを見る
- 自動回転で全体を確認する
- レジストリID、カテゴリ、形式、ライセンスを見る
- 元のGLBファイルとOS3Aへのリンクを開く
大事なのは、画像を貼っただけの紹介にしなかったことだ。
実際のGLBを読み込み、モデルを回し、次の素材へ切り替える。ここまで動けば、「自分のWebページやゲームの中へ置けそうか」を判断できる。
ビューアは公開ページへまだ接続していない。リポジトリ内のローカルファイルをHTTPサーバーで開いて確認する段階だ。
この実験では、model-viewerを使ってGLBを表示している。Three.jsへ置き換えれば、照明、カメラ、当たり判定、クリックイベント、アニメーションなど、ゲームに必要な処理を追加できる。
ここから何が作れるか
OS3Aのアセットを使うと、次のようなものへ発展できる。
1. 3D素材の検索棚
projects.jsonと各コレクションのJSONを読み込み、キーワード、カテゴリ、ライセンス、形式で絞り込む。
「CC0の動物だけ」「屋外の背景だけ」「1MB以下のモデルだけ」のように探せると、素材探しの時間を減らせる。
2. 3Dモデルの展示室
今回のビューアを広げ、ベンチや植物を一つの空間に並べる。
カメラを歩かせる必要はない。まずは、モデルを置く、照明を当てる、近づいて見る、という展示室でも十分に面白い。
3. ゲームの背景プロトタイプ
MomusParkにはベンチ、階段、植物、動物などがある。数点を組み合わせれば、公園の一場面や探索ゲームのスタート地点を作れる。
その段階で初めて、プレイヤーの移動、視線、当たり判定、目的地を加える。
4. BlenderやThree.jsの学習素材
完成モデルを眺めるだけでなく、GLBの中身をインスペクターで見る。マテリアル、メッシュ、アニメーション、ポリゴン数が分かれば、3Dデータがブラウザでどう表示されるかを学びやすい。
5. AIに作らせるときの材料棚
「公園っぽいものを作って」と頼むだけでは、モデルの出どころやライセンスが曖昧になる。
OS3AのJSONとライセンス情報を先に渡せば、AIに「この中からCC0のモデルだけを選び、出典を残して、ブラウザのシーンへ配置して」と依頼できる。
AIに3Dモデルを生成させるのではなく、確認済みの素材を選び、配置と体験を作らせる方法だ。
いきなりゲームを作らなかった理由
無料素材を見つけると、すぐに大きなゲームを作りたくなる。
でも、最初に確認したいのは次の3つだった。
- ライセンスを確認できるか
- GLBを実際に読み込めるか
- 素材を切り替えながら見た目を判断できるか
この3つが分からないままゲームを作ると、途中で「このモデルは使ってよかったのか」「読み込みが重すぎないか」「他のモデルと大きさが合わない」といった問題に戻される。

ビューアは地味だが、素材を使う前の検査台になる。
次に作るなら、短い展示空間
次の候補は、MomusParkのモデルを使った短い展示空間だ。
ベンチ、植物、蝶、鹿を一つの画面に置き、時間帯を変えながら見る。
そのうえで、次のどれを足すか決めたい。
- クリックしたモデルの情報を表示する
- モデルの大きさを揃える
- 近づける距離を制限する
- 照明を朝・昼・夕方で切り替える
- 画面内のモデルをGLBとして保存する
ただし、これはまだローカル実験の次の候補だ。公開用のページへ接続したり、すべてのアセットを一括で転載したりはしていない。
まとめ
Open Source 3D Assetsは、無料モデルを探す場所であると同時に、ライセンスとメタデータを持った3Dアセットのレジストリだった。
今回、MomusParkのCC0モデルを3点使って、ブラウザで回せるビューアを作った。
作る順番は、次のようにすると安全だと思う。
- レジストリでモデルを探す
- コレクション単位でライセンスを確認する
- 原典URLとIDを記録する
- ビューアで実際に読み込む
- 大きさ、見た目、重さを確認する
- その後でゲームや展示空間へ進む
無料の3D素材は、見つけた瞬間が完成ではない。
触って、確かめて、使える形にする。今回作ったビューアは、その最初の一歩になった。






