OpenAI o3は、2026年8月26日にChatGPTでの提供を終了します。
Codexのモデル選択画面を開いたら、o3の下に「8月26日に提供終了予定」と表示されていました。これから登場するという意味ではありません。現在選べるo3が、モデル一覧から外れるという案内です。

ただし、o3が完全に消えるわけではありません。OpenAIの発表では、今回の変更はChatGPTだけが対象です。APIには変更がありません。
o3の始まりは2024年9月のo1だった
o3の歴史を振り返るには、2024年9月12日に登場したo1まで戻る必要があります。
OpenAIは、回答する前に時間をかけて考えるモデルとして「o1-preview」と「o1-mini」を公開しました。数学、科学、プログラミングなど、途中の推論が必要な問題へ強いモデルでした。
すぐに答えるAIだけではなく、考えてから答える「oシリーズ」がここから始まりました。

2024年12月にo3が発表された
o3とo3-miniは2024年12月に発表されました。
すぐに一般公開されたわけではありません。OpenAIは12月20日、安全性を検証する研究者へ、開発中のo3-miniを含む早期アクセスを案内しました。
o1の登場から約3カ月後には、次の世代となるo3が姿を見せていたことになります。
2025年1月にo3-miniが先に公開された
2025年1月31日、軽量版のo3-miniがChatGPTとAPIで公開されました。
o3-miniは、数学、科学、プログラミング向けに作られた推論モデルです。考える深さをlow、medium、highから選択できました。
OpenAIの評価では、o1-miniより難しいSTEM分野で高い性能を示しています。本体のo3より先に、o3-miniが利用者へ届きました。
2025年4月16日にo3が正式登場した
OpenAIは2025年4月16日、o3とo4-miniを正式に公開しました。
o3は文章を考えるだけではありません。Web検索、ファイル分析、Python、画像理解、画像生成などを、問題に合わせて選びながら使える推論モデルとして登場しました。

特に印象的だったのは「画像を使って考える」能力です。
写真、図表、ホワイトボード、手書きメモを読み取る。必要なら画像を拡大したり、回転したりしながら問題を解く。OpenAIは当時、プログラミング、数学、科学、視覚認識に強い推論モデルとしてo3を紹介しました。
o3はCodexの基礎にもなった
o3は、AIがコードを書く時代にも大きく関わりました。
2025年に公開されたCodexのシステムカードでは、ソフトウェア開発向けのcodex-1が、o3を基礎に最適化されたモデルだと説明されています。
AIがコードを読み、修正し、検証する。現在のCodexへ続く流れの初期に、o3がいました。
2025年6月にo3-proが登場した
2025年6月10日には、より長く考えて信頼性を高めたo3-proが公開されました。
速さより正確さを優先し、科学、教育、プログラミング、ビジネス、文章作成など、難しい課題に向けたモデルです。
o3は単独で終わらず、軽量なo3-miniと、深く考えるo3-proへ展開されました。
ChatGPT版o3は90日間の移行期間を経て終了する
OpenAIは2026年5月28日、ChatGPTにおけるo3の提供終了を発表しました。
終了日は2026年8月26日。90日間の移行期間が設けられました。OpenAIは、利用の少ない旧モデルを整理し、より新しいモデルへ提供資源を集中するためと説明しています。
2025年4月の正式公開から数えると、ChatGPT版o3の提供期間は約1年4カ月でした。
終了するのはChatGPT版でAPIは継続する
今回、最も間違えやすいのが提供終了の範囲です。
2026年8月26日に終了するのは、ChatGPT上で選択できるo3です。OpenAIは、APIには変更がないと明記しています。終了する正確な時刻は公表されていません。

「o3が完全に消える」ではなく、「ChatGPT版o3が終了する」と伝えるのが正確です。
o3の名前が消えても考え方は残る
o3は、質問に答えるAIから、必要な道具を自分で選び、画像やファイルを読み、複数の手順を進めるAIへの変化を象徴するモデルでした。
モデル一覧からo3の名前は消えても、その考え方は新しいモデルやCodexへ受け継がれています。
モデルの寿命は、想像していたより短い。それでもo3が使われた約1年4カ月は、AIが「答えるもの」から「考えて作業するもの」へ変わった時期として記憶に残りそうです。






