Sunoの使い方を初心者に教える方法|YouTube用の音楽を20分で試作する

公開日 · 更新日 · 9 MIN READ · 理解の記録

RECORD / 2026

Sunoを何も知らない人に教えるなら、機能を全部説明するより、YouTube動画に使う音楽を20分で1つ試作してもらう方が伝わります。

実際に教えてみて分かったのは、「こんな音楽にしたい」というイメージがあっても、基準になる有名な音楽家やジャンル名を知らない人が多いことです。特定の音楽家を探して再現しようとすると、毎回条件が変わり、再現しにくくなります。

楽器を一つずつ足したり抜いたりする方法も、時間がかかります。先に動画の用途と感情を決め、世の中で通じるジャンル名や音の言葉に翻訳してからSunoへ進む方が、初心者にも説明しやすくなります。

車の魅力を紹介する動画でも、食事の魅力を紹介する動画でも使えます。実習では、実際に生成する動画を1本に絞ります。

動画の印象から音楽ジャンルの候補を比べて選ぶ手描きイラスト

最初に教えるのは音楽家の名前ではなくジャンルの言葉

初心者に、最初から有名な音楽家の名前を聞く必要はありません。先に、動画の印象を次の4つに分けます。

  • どんな気持ちになってほしいか
  • 速いか、ゆっくりか
  • 明るいか、落ち着いているか
  • 歌ありか、歌なしのBGMか

その答えを、一般的なジャンル名に置き換えます。ジャンルを正解として当てるのではなく、違いを比べるための棚として使います。

たとえば車の動画なら、「走り出したくなる」「前へ進む」という印象から、ポップロックやドライビングロックの候補を出せます。食事の動画なら、「温かい」「落ち着く」という印象から、Lo-fi hip hopやアコースティックポップの候補を出せます。

ここで大事なのは、ジャンル名だけで終わらせないことです。AIには、次の5つをセットで説明させます。

  • 一般的なジャンル名
  • 日本語での呼ばれ方
  • そのジャンルの音の特徴
  • よく使われる動画や場面
  • 今回の用途に合う理由

「疾走感のあるロック」「温かく落ち着いたBGM」のように、世の中で使われている言葉が分かれば、有名な音楽家を知らなくても方向性を共有できます。

Sunoに入力するときは、StyleとLyricsの役割を分けます。Styleにはジャンル、速さ、音の質感、楽器、声の有無を入れます。Lyricsは歌わせる言葉です。歌なしのBGMなら、Lyricsを無理に作りません。

Suno公式ヘルプでも、Simpleモードでは聴きたい音楽を文章で説明し、Advancedモードでは歌詞や設定を指定する流れが案内されています。Suno公式ヘルプ「Make a song in Simple Mode」も確認できます。

20分で音楽を試作する4段階を表した手描きイラスト

20分実習は4段階で進める

20分を次の4段階に分けます。

  1. 動画の用途と感情を決める
  2. AIにジャンル候補を3つ出してもらい、本人が選ぶ
  3. 選んだジャンルをStyle/Lyricsに変えて生成する
  4. 動画に合わせて1案を選ぶ

アカウント作成、ログイン、動画素材の準備は20分に含めません。音楽の方向性を決めて、試作を比較する時間です。

0〜4分:動画の用途と感情を決める

まず、教える相手に一問ずつ聞きます。

「この動画で、一番伝えたい魅力は何ですか?」

「動画を見た人に、どんな気持ちになってほしいですか?」

「その気持ちに合う音は、明るい・力強い・落ち着いたのどれですか?」

車の動画なら「走り出したくなる」、食事の動画なら「今すぐ食べたくなる」のように、音に変えられる言葉を1〜2個決めます。ここでは音楽家の名前を無理に探しません。

4〜10分:AIにジャンル候補を翻訳してもらう

AIは、答えが出ない人だけの救済ではありません。初心者の感覚を、一般的なジャンルの言葉へ翻訳する役割で使います。細かすぎる分類ではなく、誰でも聞いたことのある親ジャンルを3つに絞ります。

YouTube動画の音楽を作ります。

動画の内容:車の魅力を紹介する動画
使用場所:動画の冒頭
動画で伝えたい印象:走り出したくなる、前へ進む感じ

この印象に合う、一般的な音楽ジャンルを3案ください。
各案に次の5つを付けてください。
1. 一般的なジャンル名
2. 日本語での呼ばれ方
3. 音の特徴
4. よく使われる動画や場面
5. 今回の動画に合う理由

特定の音楽家名や既存曲名は使わないでください。
細かすぎる分類ではなく、一般に通じる親ジャンルを使ってください。
私が選ぶまで、Suno用の完成プロンプトは作らないでください。

「ジャンルを当てる」のではなく、3案の違いを比べて本人が選びます。候補を選んだら、理由を一言書きます。

「2番を選びます。車の力強さが伝わりそうだからです」

ここで本人が選ぶことが重要です。AIは言葉を出す手伝いをしますが、動画の目的や採用する方向を決める人ではありません。

10〜13分:選んだジャンルをSuno用に変換する

選んだ案を、Sunoに入力しやすいStyleとLyricsへ変換します。

2番を選びます。
理由は、車の力強さが伝わりそうだからです。

この方向性をSuno用に変換してください。

Style:英語、4行以内
Lyrics:歌ありの場合だけ、日本語で短く
StyleとLyricsを分けてください。
特定アーティスト名は使わないでください。

Styleには、ジャンル、速さ、音の質感、声の有無、使用場面を入れます。楽器を一つずつ調整するのではなく、まず受ける印象をまとめて指定します。

Upbeat Japanese pop rock, fast tempo
Bright and driving, energetic instrumental background music
Punchy drums, bright electric guitar
Made for the opening of a car video

歌ありの主題曲なら、Lyricsに短いフックを入れます。BGMならLyricsなしで進めます。

[Hook]
エンジンかけて 朝を追い越す
知らない景色が 手を振ってる
今日はここから 始めよう

13〜17分:Sunoで2案を生成する

最初から完成を狙いません。

「まずは完成度60%で作ってみましょう」

こう伝えると、初回生成の失敗を怖がりにくくなります。

生成待ちの間に、変えたい点を1つだけ予想します。たとえば「もう少し軽快にしたい」「温度を下げたい」「声をなくしたい」など、受ける印象で言います。楽器を一つずつ足し引きしません。

17〜20分:動画に合わせて1案を選ぶ

曲だけを聴いて「良い曲か」を決めません。実際の動画を見ながら、次の質問をします。

「この動画で使いたいですか?」

修正するときは、速さ・声・Lyricsのどれか1つだけを変えます。複数を同時に変更すると、何が効いたのか分からなくなるためです。

最後に、採用版、使用場所、次回に直したい1点を決めます。

次の条件を満たせば、20分実習は成功です。

  • 使う動画と使用場所が決まった
  • ジャンル候補を3つ比べ、本人が1つ選んだ
  • 音源を1〜2案作った
  • 受ける印象を1か所だけ修正した
  • 実際に使う音源を1つ選んだ
  • 次回に直したい点が決まった
車の動画と食事の動画で音楽の方向性を変える手描きイラスト

車と食事で音楽の方向性を変える

車と食事は、同じ手順で作れます。ただし、動画から受け取ってほしい感情は変わります。

動画 最初に考える感情 ジャンルの候補 世の中での言い方
車の魅力紹介 走り出したくなる ポップロック、ドライビングロック 疾走感のある、前へ進む音
食事の魅力紹介 食べてみたくなる Lo-fi hip hop、アコースティックポップ 温かく落ち着いた、食事に寄り添う音

車と食事の両方を考えたい場合も、最初の実習で生成する音源は1本にします。2本同時に作ると、Sunoの使い方ではなく、テーマ選びで時間を使ってしまいます。

YouTube公開前に音楽の利用条件を確認する手描きイラスト

YouTubeで使う前に確認すること

YouTube公開や収益化に使う場合は、Sunoのプランと利用条件を確認します。

Sunoの利用規約では、無料のBasic tierで生成したOutputは、原則として個人的・非商用の利用に限られ、帰属表示も求められます。一方、ProまたはPremierの有料 tierについては、規約の条件に従い、契約期間中に生成したOutputについてSunoが保有する権利の譲渡が説明されています。ただし、著作権が必ず発生することまでは保証されていません。Suno Terms of Serviceで、公開前に最新条件を確認してください。

入力する歌詞や素材は、自分が使う権利を持つものに限定します。他人の歌詞、機密情報、既存曲のコピーを入力しません。Suno公式ヘルプでも、入力したオリジナル歌詞についての扱いが案内されています。Can I use my own lyrics?も参考になります。

完成したフル尺の曲を持ち帰る必要はありません。動画の用途からジャンルを選び、自分の言葉で修正し、この動画で使えそうだと判断できれば、初回実習は成功です。

Sunoの全機能を覚える必要もありません。用途と感情を決める。ジャンルの候補を比べる。本人が選ぶ。Sunoで試作する。動画に合わせて採用版を決める。この順番を体験すれば、次からは自分で音楽を作り始められます。

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