ブログを書き始めた理由は、お金だった。今も、お金が大切ではないと思っているわけではない。ただ、いま一番強いのは、知りたいことを自分で確かめたいという気持ちだ。
AIと一緒に調べ、分けて、考える。頭の中にある疑問を、小さなプログラムにして動かしてみる。ブログには、その過程を残す。僕の中で、ブログの役割が少し変わった。
ブログを書き始めた理由は、お金だった

ブログを書き始めたのは、もう10年以上前になる。理由はシンプルだった。ブログを書けば、収入になると思ったからだ。
いまになって、「本当は表現したかった」ときれいな話へ塗り替えるつもりはない。当時の僕は、ブログがお金になることに少し早く気づいた。その波に乗れたから、書くことを続けられた。
収入が減り、書く理由まで薄くなった
何年前からだろう。ブログのブームが終わり、個人ブログを読む人が減った。収入も減った。
稼ぐために始めたものが稼げなくなれば、書く気がなくなるのは自然だったのだと思う。父の死も重なり、僕はブログを書くことから離れていった。
「お金のために始めた」という事実を認めると、書けなかった自分を責めなくてよくなった。続けられなかったのは、意志が弱かったからだけではない。最初の目的が、もう自分の中で動かなくなっていたからだ。
AIで書けても、書きたい理由は戻らなかった
AIが登場して、文章はまた書きやすくなった。会話しながら考えを整理できる。下書きも作れる。止まっていた言葉を、もう一度動かせるようになった。
でも、書きやすくなったからといって、ブログが再び儲かるわけではない。AIは仕事につながった。けれど、それとブログの収入は別の話だった。
そこで、もう一度考えた。儲からないなら、僕はなぜブログを書くのか。文章を作れることと、書きたい理由があることは、別なのだと思う。
いまは「稼ぎたい」より「知りたい」が強い

いま変わったのは、お金を否定するようになったことではない。作ったものが誰かの役に立ち、その対価を受け取れるなら、もちろんうれしい。
ただ、最初から収入だけを見ていると、反応がないときに続ける理由がなくなる。いまは、知らないことをそのままにせず、AIを使って調べ、分けて、考え、最後は自分で判断したいという気持ちのほうが強い。
人の反応は大切な手がかりだ。でも、幸せや価値を他人と比べて決めたいわけではない。自分の問いを持ち、自分で確かめられることを、まず大切にしたい。
プログラムは、知りたいことを確かめる道具

プログラムを書くこと自体が目的なのではない。知りたいことを、自分で確かめられる形にするために作る。
たとえば、何かを理解したいときは、いきなり答えを出さない。AIと一緒に問いを小さくする。条件を変えて動かす。結果を見る。うまくいかなければ、どこで考え違いをしたのかを戻って考える。
知識を読むだけで終わらず、動くものに変える。動かした結果を見て、また問いを変える。この往復が、いまの僕には面白い。
AIには整理を任せ、最後は自分で決める
AIには、記録すること、覚えておくこと、調べること、分析すること、答えの候補を出すことを任せられる。
でも、何を大切にするのか、何を作るのか、どこで止めるのかは、人間が決める。AIに従うのではなく、AIと一緒に考えながら、自分が責任を持って進む。
速く答えが出ることより、問いを持ち続けられることのほうが大切な場面もある。AIは思考を代わりに終わらせるものではなく、考えを動かすための相手として使いたい。
ブログは、結果ではなく考えた過程を残す
これからのブログには、完成した答えだけを書かなくていいと思っている。
- 何を知りたかったのか
- どこまで分けて考えたのか
- 何を作って試したのか
- どこでうまくいかなかったのか
- 次に何を変えるのか
まずは、未来の自分が振り返れるように残す。誰かに読まれたり、仕事や収益につながったりするのは、その後でいい。
自分のためのメモは、閉じた独り言とは少し違う。あとで自分が使えるように、問いと試したことを残す。誰かが同じ問いを持ったとき、偶然役に立つこともある。
未来を生きる人が、自分で学び、作れるものを残したい

僕が作りたいのは、ただ便利なものではない。知りたい人が自分の問いを持ち、世界を分けて見て、学び、作り、最後は自分で決められるようになるものだ。
息子のことを考えると、これから長い未来を生きる人が、自分で学び、自分で選び、自分で作れることが大切だと思う。誰かと比べて勝つためではなく、自分の道を選べるようにするためだ。
そのために、僕もまだ学んでいる。AIに任せるところと、自分で判断するところを分けながら、小さなプログラムを作って試す。うまくいかなかったことも含めて、記録する。
ブログの役割を変えて、続けていく
ブログをやめるわけではない。ブログの役割を変える。
お金のために始めたブログを、いまは知りたいことを深め、作ったものを記録し、未来の自分へ渡す場所にする。作ったものが誰かの役に立つなら、その先で収入になることもある。
でも、反応や収入が止まったときにも、知りたいという気持ちと、確かめた記録は残る。そこを起点に、また次のものを作れる。
これが、いまの僕にとってのブログの第二章だ。稼ぐために始めたことを認めたうえで、知りたい、作りたい、残したいへ進んでいく。












